60歳ぐらいのモデラーなら憧れの機体だったと思いますよ。
OK模型60周年を記念して復刻することにしました。
機体諸元や主翼翼型、尾翼翼型まで完全にオリジナルと同じです。
工場火災で図面が残っていなかったのですが、
シンガポールホビーのジョニーがコレクションとして持っていた
1972年製造の機体2機のうち1機を譲ってもらい図面の書き起こしをしました。
そして、グラスファイバー製胴体で復刻するマスター型は
48年前のオリジナルの型を制作した片山秀文さんにお願いしました。
懐かしい名前でしょ。
本人も日本選手権にキャバリエで出場していましたが、
OSの菅原さんが71年に日本選手権を取った時の助手だったんです。
菅原さんが「片山のおかげで選手権取れた」と言ってた片山さんです。
今年のOK模型カタログの表紙の写真で一人翼長の長いARFサーマルを持ってる
真ん中の人が片山さんなんですよ。
貴重な当時の話をいろいろ聞きながら復刻させる事が出来ました。
エンジンは、当時OS-MAX60RC-GPが憧れのエンジンだったのですが
キャバリエを復刻するにあたって、去年の東京ショーで小川精機の荒田社長に
55AX-GPをお願いしたんですよ。
55AXは12x7を使用していますが、MAX60RCに11x7をつけていた当時よりもかなりパワーがあります。
機体も軽く上がってるんですけど余裕のパワーですね。
今回のカラーリングは、当時アメリカでARFキャバリエを全塗装された方が居て
その記事がRCM誌に載っていたのを思い出したので、記憶を基に再現しました。
70年代初め頃に、キットに入れていたステッカーも復元しましたよ。
全て手書きのデザインでキットに入っていたのは、水転写マーク。
シルクスクリーン4色刷り。赤、紺、黒に白
イラストレーターで書き起こしましたが、
楕円が微妙にずれていたり、アナログデザインを解析するとおもろい。
デザイナーの心理がわかるような気がします。
いろんな歴史がぎっしり詰まった機体です。
1968年に私が生まれて初めて飛ばさせてもらった機体がキャバリエだったんですよ。
1969年の1月2日に初めて墜落させた機体も60スタント機でした。
それがトラウマで1年半飛行機触れなかったのを覚えています。
で、このキャバリエですが、限定生産で11月に出荷開始予定です。
エンジンの方が先に出ちゃいますので、エンジンを買ってお待ちください。